歯周病の治療法

歯周病の治療法、進行状態に応じた治療法

すべての患者さんの初診時に

歯医者さんは、初診時に、口のなか全体の状態を診察しながら、歯周病の進行状態、原因を判断します。歯周病の進行程度はポケットの深さと出血です。ポケットとは歯と歯ぐきの間のすき間で、病状が進行するほど深くなります。この他、プラーク(歯垢)の付着状態、歯槽骨の状態、歯のグラつき、歯肉の炎症状態、噛み合わせの状態、歯肉からの出血なども調べます。

比較的症状の軽い患者さんに

プラーク・コントロール
患者さんの口の中の状態をもとに、ひとり1人に合ったプラーク・コントロール法を指導します。プラーク・コントロールとは、歯周病の原因であるプラーク(歯垢)を減らすことです。正しい歯磨きの方法、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの補助器具の使い方を覚えていただきます。
スケーリング
スケーラーと呼ばれる器具などを使って、歯肉の上や歯周ポケット内にもぐりこんで付着している歯石を取り除きます。歯周ポケットが深い場合には、胸部麻酔をすることもあります。スケーラーにはいろいろなタイプがありますが、主に超音波スケーラーが使われます。超音波スケーラーは先端が1秒間に数千回振動する器具です。

中程度の症状の重い患者さんに

歯周外科手術(フラップ手術)
歯周ポケットが深く、出血を伴う炎症が残ってる場合などは、歯肉を切開して炎症性組織を除去します。

重い症状の患者さんに

組織再生誘導法(GTR法)
歯周病によって失われた歯周組織を再生する手術です。失われた歯槽骨の欠損部分を特殊な膜で覆うと、歯周組織が半年から1年で再生してきます。
エムドゲイン
歯周組織の誘導を早めるエムドゲインを使います。エムドゲインは、赤ん坊のとき、歯が生えるのに重要な働きをするたん白質の一種です。手術を通じて、エムドゲインを患部に塗布することで、歯周組織の再生を促します。

歯を失いかけている患者さんに

インプラント
歯周病によって、歯を失いかけている、または失ってしまった患者さんに、もう一度、自分の歯で噛む、笑うよろこびを取りもどすのがインプラントです。

歯周病の予防は、
正しいブラッシング、歯垢ができにくい食事、定期診断。

「磨いている」と「磨けている」は違う

歯周病の予防の一番はプラークコントロール。
つまり歯に付着したプラークを確実に取り除くことです。プラークコントロールの基本は、正しい歯磨き=ブラッシングです。皆さんの中に、歯磨きをしていない人は少ないでしょう。それでも歯周病にかかる人が成人の80%にもおよぶのは、「磨いている」と「磨けている」が違うためです。
自分に合った歯ブラシを使うこと、正しいポイントに歯ブラシが当てることなどは、歯医者さんの指導を受けたことのない人には難しいでしょう。歯ブラシでは磨けないところは歯間ブラシ、デンタルフロスなどの補助器具を使います。これも、歯医者さんがきちんと指導してくれます。

生活習慣の改善も大切です

歯周病に対する抵抗力をつけるには、正しい生活習慣を身に付けることが大切です。
たとえば、歯周病を加速させる悪習慣に喫煙があります。歯の健康のために、ぜひ、禁煙にチャレンジしましょう。また、食生活の改善も効果があります。ビタミンCや繊維質の豊富な食物を中心に、バランスの取れた食事メニューを工夫しましょう。リンゴなど繊維の豊富な食物は、歯の汚れを取る他、噛む力の回復に役立ちます。

「沈黙の病」、だからこそ、定期診断を

歯周病は「沈黙の病」といわれます。とくに初期段階では自覚症状が乏しいのが特徴です。実際、歯周病だからと歯医者さんを訪れる人はあまりいません。だからこそ歯周病の早期発見、早期治療のためには、かかりつけの歯医者さんでの定期診断が重要です。少なくとも半年に一度は定期診断を受けてください。定期診断は歯周病だけでなく、虫歯予防にも有効です。


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